健康エッセイ集2001年版
健康エッセイ11月号(掲載日2001年10月6日)    小児科へ戻る
【子どもが病気になったとき、病院へ連れていくポイント】

 子どもの病気は、良い方向にもっていってあげると、驚くほど早く良くなります。
だから、早めの正しい手当てが大切です。

ということは、子どもが病気になったとき、
病院へ連れていくタイミングを間違えないようにしないといけません。
特に、大きな病気のはじめのころが大切です。

ここでいう大きな病気とは、
カゼなどのようには、自分の力だけで治すことが難しい、ものをさします。

今回は、わりと普段の暮らしにみられる、
【熱があるとき】【おなかのトラブル】について、それらの中で、
急いで病院へ連れていったほうがいいのはどんなときか、お話したいと思います。

【熱があるとき】

熱は高くないが、大きな病気の疑いがあり、病院へ急いだほうがいい場合があります。

たとえば、カゼがなかなか良くならず様子を見ていたら、
そんなに熱は高くないけど、顔色が悪く、普段と比べて息づかいが荒く、
元気,食欲もない、というようになってしまったときです。
カゼが中途半端になっている中ではごくわずかですが、
このようなときは、肺炎が疑われます。

そのときは、一刻も早く病院へ連れていって治療を始めるべきです。

肺炎に限らず、大きな病気のはじまりを疑う、“ポイントがあります。

その“ポイント”とは、
子どもの顔色,食欲(水分がとれるか),機嫌,遊ぶか,
息づかい,おしっこやうんちの様子,体のブツブツなど

いつもの様子との落ち込みがひどくないかどうか、ということです。

それらの状態がいつもと大きく違うなと思われたら、早めにお医者さんに診てもらいましょう。

また、これらのポイントは、熱の具合に目をうばわれてチェックするのを忘れがちです。
病気になったとき、子どもの熱以外の様子を観察する習慣を、
普段からつけておくと良いと思います。


【おなかのトラブル】

おなかを痛がるときでも、下痢などのようにうんちが出ているときより、
`何度も吐く,しかもうんちが出ない'−この状態を気をつけなければいけません。
また、ただおなかを痛がり、原因がはっきりわからないときも要注意です。

「何度も吐いて、しかもうんちが出ない」状態には、
大きな病気のはじまりのことがあるのです。

たとえば、腸重積(ちょうじゅうせき)という病気がそうです。
この病気は、2歳以下の子どもにごく時に見られ、腸がつまったようになり、
一刻も早く病院で処置してもらわなければいけません。
(症状が始まってから、病院へ連れていくのが早ければ、手術しなくてすみます。)

腸重積のときは、何度も吐いたり、激しくおなかを痛がり、しかもうんちが出ず、
浣腸するとイチゴゼリー状のものが出てくるのが特徴です。

また、原因がわからず、ただおなかを痛がるときがあると思います。

何でもないことのほうが多いですが、このときも時に大きな病気のことがあります。

おなかの痛みがちゃんと消えるまで、しっかり見守る必要があるのです。
そして、うんちの具合を見るため浣腸した後、2-3時間様子をみても、
やっぱりおなかを痛がったり、別の症状が出てきたら、
病院へ連れていったほうがいいと思います。
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