健康エッセイ10月号(掲載日2002年9月25日) 小児科へ戻る |
[ぜんそく ーいろいろなタイプー] ●ぜんそくのイメージ 何らかのアレルギー体質のある、子どもがゼーゼーいう病気、と とらえている方が多いのではないでしょうか。 実は、アレルギーといっても、その原因となる物質(=アレルゲンといいます)は、 何種類もあるんです。 また、子どもだけでなく大人にも起こります。 ●なぜ、タイプに分けるのか? ぜんそくの症状や治療は、タイプによって、ほとんど変わりありません。 でも、予防対策の方法は、各タイプで注意するところが違うのです。 今月は、その点についてお話していきたいと思います。 ●タイプは、大きく二つに分けられます。 1.[アレルギーが関係しているタイプ]:子どものぜんそくの90%が、このタイプです。 (アレルギーを起こす原因) ・ダニ:ぜんそくを起こすアレルゲンでは、最も重要です。 1万種ほどいると言われていますが、ぜんそくを起こすものは、主に2種類だけです。 でも、そのうちどちらかが、布団,枕,カーテン,じゅうたん,ぬいぐるみ,ペットなどに 棲み付く恐れがあります。 生きているダニは虫自体が比較的大きく、吸い込んでしまうことはありません。 その抜け殻,死骸,糞がアレルギーの原因になります。 たとえば、布団を日に干したり乾燥機にかけると、ダニはある程度死にます。 ですが、そのままにしておくとアレルギーの元になるわけです。 やはり、掃除機をかけたり、ダニの糞などを通さない密度の高いカバーで被う、 などのことが必要になってきます。 ・ほこり:ハウスダストとも言います。ダニとともに、ぜんそくのアレルゲンとして重要。 ヒトのフケ,アカ,ダニの死骸や糞,動物の毛,花粉,カビの胞子などが混じり合ったもの。 ・カビ ・花粉 ・動物の毛 など <参考> ダニ:200-800ミクロン 花粉:30ミクロン カビ:数ミクロン〜数十ミクロン 細菌:1-2ミクロン程度 風邪ウイルス:0.05ミクロン 2.[アレルギーは関係しないタイプ]:大人になって起こる、ぜんそくの半分以上が このタイプです。 (アレルギー以外の原因) ・風邪:アレルギー以外の原因では、いちばん多い。 ・過労,ストレス,睡眠不足など ・気温,湿度の上がり下がり ・大気汚染 ・香水などの強い匂い ・タバコ,線香などの煙 など |
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