健康エッセイ11月号(掲載日2002年10月24日) 小児科へ戻る |
[インフルエンザワクチン(予防接種)] ●やや肌寒くなってきました! 春〜夏〜秋と元気だった子どもも、気温が下がってきて、 ちょっと油断するとカゼをひかせてしまうことがあります。 これは、気温が低いほど、カゼのウイルスの動きが活発になるからです。 ●カゼの王様、インフルエンザ カゼの中でも、インフルエンザは、(たいてい自然には治りますが)熱も高いし、 こじらせるといろいろな病気を引き起こします。 ここ1-2年、インフルエンザウイルス自体に効くいい薬が開発されたとはいえ、 やはり予防したほうがいいでしょう。 □ ●インフルエンザウイルスの構造 大きさは、約1万分の1mm。普通の顕微鏡では見えず、それよりもっと拡大できる、 電子顕微鏡でようやく見ることができます。 ウイルスの表面には、ヒトの細胞に潜り込む(感染する)ための突起があります。 ウイルスの中心部には、そのウイルスの性質を決める遺伝子が入っています。 ●インフルエンザウイルスの種類 1.まず、ウイルスの中心部にあるタンパク質によって、A型,B型,C型に分けられます。 そのうち、ヒトに影響するのはA型とB型だけです。 2-1.A型ウイルスは、その表面にある突起のタイプによって、何種類かに分かれます。 世界で大流行したものには、そのウイルスが見つかったところの、 その当時の土地の呼び方を付け加えます。 例) A/香港型 1968年から現在も、流行が続いています。 A/ソ連型 1977年から現在も、流行が続いています。 発見当時のままの地名をつけることになっているので、A/ロシア型とは呼び換えません。 2-2.B型ウイルスは、その表面にある突起は一つだけで、しかも1種類しかありません。 つまり、ウイルスは1種類です。ですから、B型はB型としか呼びません。 3.A型もB型も、表面にある突起は同じでも、その突起の性質が毎年微妙に変わります。 →このことが、ワクチンの効き目を不安定にしています。 でも、ワクチンさえ打っておけば、ある程度まではウイルスを抑えられることができます。 ●今シーズン(2002-03年)のワクチン 2002年2月、世界各地の流行状況を考えて、今年のワクチン内容を決定。 ↓ ・A/香港型の特徴を持ったウイルスの、表面の突起を主成分とするもの ・A/ソ連型の特徴を持ったウイルスの、表面の突起を主成分とするもの ・B型の特徴を持ったウイルスの、表面の突起を主成分とするもの (これら3タイプを混合したもの) →注射したら、体が、3つのタイプそれぞれに抵抗力を作るような、ワクチン。 ●副反応 重い副反応は、ごくごくまれ。インフルエンザ以外の予防接種と比べても、 その発生率は高くありません。むしろ、低いくらいです。 |
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