健康エッセイ集2003年版
健康エッセイ11月号(掲載日2003年12月03日)     小児科へ戻る
[免疫へのステロイドホルモンの影響]→カゼをひきやすくなる?

カゼの季節がやってきました。

 めっきり、寒くなってきました。残念ながら、カゼのシーズン到来でもあります。

カゼの予防には‥‥

 ・十分な栄養と休養(睡眠)
 ・油断して、寒い思いをしない。
 ・手洗い,マスク

などが言われていますが、ほかに体の中で予防できることがあります。

おさらい

 表題「免疫へのステロイドホルモンの影響」の各単語(免疫,ステロイド,ホルモン)に
ついては、これまでに当健康エッセイでお話してきました。
そこで、それぞれ振り返ってみることにします。

2003年度5月号;免疫について

 本来、人間が自然に持っている機構です。自分にとって異物が侵入したとき、
その敵と闘います。
異物には、細菌,ウイルス,花粉,化学物質などがあてはまります。

ウイルスが体に侵入して、体調が悪化すると、カゼをひいたことになるわけです。

2001年度9月号;ステロイド(ホルモン)について

 ステロイド核と呼ばれる、脂分(あぶらぶん)の一種を中心に持つ物質全部を、
ステロイドと言います。
ホルモンとして、からだの中で作られるステロイドもあれば、
からだの外で化学的に作られるものもあります。

普通にステロイドというと、腎臓の上ににある副腎(ふくじん)というところから出る、
生命維持に重要な役割を果たす、副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモンのことをいいます。

ただ、スポーツ選手が使って問題になる、
ステロイドという言葉は男性ホルモンのことです。
これも、副腎皮質から分泌されるステロイドの一種ではあるけれど、
一般にいわれるステロイドホルモンとは区別されます。

              
<一般にいわれるステロイドホルモン>
 一日のうちでは、早朝に分泌されることが多いですが、
ストレスがかかると、その度に分泌があります。

2003年度8月号;ホルモンとは?

 ギリシャ語から由来していて、本来『刺激する。』という意味があるそうです。

体を維持するために、
年齢,性別に応じて作られる、とても少ない量で絶大な作用を示す物質。
作られたホルモンは、
血液中を通って体を維持するための作用に必要な臓器に運ばれます。

このように、離れた臓器に向かって血液中にホルモンを出すことは、
ホルモンを分泌(ぶんぴつ)する、と表現されます。

体の中には、70種類ほどのホルモンが分泌されています。その分泌は、
自律神経(=体の中で自動的に制御されている神経)によってコントロールされています。

●免疫へのステロイドホルモンの影響とは?

 ここでいうステロイドホルモンとは、体の中で分泌されるホルモンのことです。
(薬として合成されるものにも、同じような作用はあります。)

 では、副腎皮質ステロイドホルモンに、どんな作用があるでしょうか。

 1.体にプラスの作用がある

・過度の刺激による体の変化(血圧,脈拍,代謝など)を、最小限にとどめる。
炎症をしずめる。

過度の刺激ということについては、
免疫へのステロイドホルモンの影響に大きく関わってくるので、次の項で説明します。)

このように、副腎皮質ステロイドホルモンは、
体を維持するためには不可欠です。ところが‥‥

 2.マイナスにも作用することがあります。

免疫を抑える。:ここで、免疫へのステロイドホルモンの影響が登場してくるのですが、
この作用には少々ややこしいところがあります。

 細菌やウイルスなどの感染の初期は、そのこと自体をストレスととらえ、
ステロイドホルモンで対抗する。
しかし、時間がたつと結局、そのステロイドホルモンによって、
免疫反応(=体の抵抗力)は抑えられてしまう。
このあたりが、免疫へのステロイドホルモンの影響の複雑なところです。)

∴ステロイドホルモンが体内で余分に分泌されると、免疫力が低下し、
その結果
カゼをひきやすくなるわけです。

過度の刺激とは?

 いわゆるストレスのことです。
肉体的ストレスー気候,過労,睡眠不足などや、精神的ストレスに分けられます。

また、ストレスにも、善玉・悪玉の区別があると、以下のように言われています。

身体に良いストレス=善玉ストレス(前向きな刺激;何かの発表,(大人だと)〆に追われた
原稿書き(笑)など)
身体に悪いストレス=悪玉ストレス(悪い習慣による生活からくるもの,
精神的に負のダメージが強い、暖か味のない言葉をかけられ、急に緊張したとき など)

悪玉ストレスには、上に書いたように免疫を抑える はたらきがあります。
一方善玉ストレスには、悪玉ストレスのマイナスの はたらきを補ってあまりある効力が、
別のホルモンによってもたらされると言われています。

カゼの予防には‥‥

 できるだけ悪玉ストレスを避け、副腎皮質ステロイドホルモンが、
あまり必要以上分泌される状態にならないよう気をつけて下さい。
また、(いつもである必要はないのですが)時々善玉ストレスを受けることは、
免疫力アップにもつながります。

このように、いつも免疫力タップリ状態にしておくことも大切ではないでしょうか。
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