健康エッセイ集2004年版
健康エッセイ5月号(掲載日2004年5月28日)     小児科へ戻る
じんましんー三つのポイントー

 じんましんというと、『やや古い食べ物などを口にしたとき、
 (ごく一部の例に)しばらくして体中ムズかゆくなり、
 いっしょに「ミミズ腫れのような皮膚の赤い盛り上がりが、全身に地図状に広がる。
 そして、あとかたもなく消えてしまう。」』ーこのような皮膚の状態になる。ー
 というような印象が強いと思います。

 しかも、全人口の15-20%が一生のうち一度はじんましんになると考えられています。

 それだけ身近な病気じんましんについて、今月号では、今までの考え方が
 正しかったかどうかを含め、三つのポイントに絞って、お話していきましょう。

●<ポイント1>じんましんの起きる仕組み

皮膚の比較的浅いところにある、肥満細胞という細胞
 (↑けっして、太っている人だけにあるのではなく、誰にもあります。(笑) 
 内部にヒスタミンなどの化学物質を含む顆粒をたくさん持っていて、
 膨らんでいるように見えるので、そう呼ばれています。)が、
 何らかの理由で、その顆粒が放出されてしまいます。
 すると、ヒスタミンなどの化学物質が漏れ出て、じんましんを引き起こすわけです。

ヒスタミンは、血液中の水分を血管から漏れ出させる作用があるため、
 周囲の皮膚を赤白く少し膨らませたような状態にします。
 また、かゆみ神経を刺激して、強烈なかゆみを起こします。

この肥満細胞、顕微鏡で皮膚内部の一部を見て、はじめてわかります。
 普段は免疫(体の抵抗力)に重要な役割を果たしています。

 肥満細胞,ヒスタミンなど、聞き慣れない言葉が出てきました。
 でも、この2つの言葉を理解していれば、なぜじんましんができるか、
 という疑問に少し助けになるでしょう。

●<ポイント2>じんましんの原因 いろいろ

 じんましんの原因はさまざまです。

昔は、比較的古くなりやすい青魚などを食べるとじんましんが出るのだと思われていました。

現在では、以下のような原因があるといわれています。

 [比較的多い原因]
 ・食べ物
  サバ,エビなどの魚介類、ソバ、大豆、小麦粉、落花生、ゼラチン、
  木の実(くるみ,ギンナンなど)、卵、牛乳、ハーブ、タケノコなどの山菜、
  キノコ類、果物(オレンジ,バナナ,キウイ,栗,桃など)など
  その他、メロン,カニ,マツタケが原因となっている、気の毒な人もいます。
 ・くすり

 [あまり多くはないものの、じんましんの原因になるもの]
 ・カゼなどの感染症
 ・食品添加物
 ・化粧品
 ・洗剤
 ・有機溶剤:シックハウス症候群
 ・ほこり,ダニ
 ・ひっかき,圧迫
 ・日光
 ・温度(暖かいのがいけない人もいれば、冷たいのがダメな人もいる。)
 ・運動
 ・汗
 ・振動
 ・金属
 ・ゴム
 ・昆虫(蜂など)
 ・植物
 ・内臓病変;非常に まれ。じんましん以外の症状(長引く発熱,関節の痛みなど)が
   なければ、内臓の病気はまず考えなくてよい。
 ・こころの問題(精神的ストレスなど)

●<ポイント3>慢性化してしまったケースへのアドバイス

 多くのじんましんは、だいたい何が原因だったか推定でき、
次から用心することもあり、再発することは少ないです。

ただ、ごく一部に再発を繰り返し、1カ月以上にわたって慢性化するケースがあります。
このような例では、じんましんの原因がわかっていないことが多いのです。

だから、「じんましんの原因物質に近づかない」ようにすることは難しいでしょう。
ここで、日常生活でのケアが大切になってくる、ということです。

1.規則正しい生活:1日の中で、免疫系統が効果的に働く時間帯が決まっているので、
人の生活もそれに合わせよう という意味。

2.十分な睡眠

 人間は、主に睡眠中、体の中で副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモンというものを出します。
 そのホルモンの重要な作用の一つに、アレルギーを抑える働きがあります。
 (アレルギー患者では、このホルモンの出が十分でありません。)

 しかも、このホルモンはぐっすり眠ればそれだけ十分適量出るようになっています。
 出過ぎることは、ありません。

 ぐっすり眠りに入るためには‥‥

 ・枕や布団など
 アレルギーの元になりやすい、ほこり(ハウスダスト),ダニの死骸などを
 できるだけ減らすように、乾燥,清潔を心がける。
 ・寝る前に、テレビやテレビゲームで興奮しない。
 ・寝る部屋が、静かで十分暗いこと。

じんましんをすべてアレルギーで説明することは、できません。
 ただ、この病気の起きる仕組みは、アレルギーそのものである場合と
 アレルギーに似ている場合だけなので、アレルギー患者さん用の注意事項を示しました。

3.自然(nature)と触れ合いながら、適度な運動:心身をリラックスさせ、
 血液循環が良くなる。→免疫系統への栄養も良くなる。
 「適度な運動」の具体的な基準はありません。
 要は、疲れを残さず、(毎日でなくても)続けることではないでしょうか。

4.夜は早く寝る。ストレスを少なく。

5.食習慣を見直す。
 食品添加物の入っているものを避ける。(手作りがいちばん!)
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