健康エッセイ6月号(掲載日2006年7月2日) 小児科へ戻る |
●夏に風邪? 確かに、風邪は冬場の寒い時期に多いのですが、夏の暑い頃に起こってくる風邪もあります。 冬の風邪は、インフルエンザウイルスをはじめとする各種いろんなウイルスによることが多いです。 そして夏風邪もウイルスによって起こることが多いのですが、 その原因となるウイルスの種類が冬の風邪とはまったく違うわけです。 すなわち、冬場は 低い温度,低い湿度に適した(ウイルスの数が増えやすい)ウイルスが主で、 夏になると 高い温度,高い湿度で活躍するウイルスが主役になります。 まだ抵抗力(=免疫力)の弱い、子どもに風邪(冬も夏も)は多いです。 しかし、大人の夏風邪も珍しくありません。 そこで今月号では、大人から子どもまでを対象に、夏風邪についてお話したいと思います。 ●代表的な夏風邪のウイルス 主に子どもに多いウイルスをあげます。 コックサキーウイルス エコーウイルス エンテロウイルス アデノウイルス ほか ★何かややこしそうな名前が出てきました。でも、無理して覚える必要はありません。 病院などでもしこれらのウイルスの名前を言われても動じないようにするため、 頭の隅にでも置いておいて下さい。 ●夏風邪ウイルスの特徴 1.鼻やノドの粘膜でウイルスが増えるだけでなく、お腹の症状の有る無しに関わらず 腸粘膜でもウイルスが数を増やしている。 →咳や鼻水など風邪一般の訴えだけで、お腹の症状がなくても、 糞便を介して夏風邪が移ることもある。 ∴手洗いが大事。 2.ゆっくり発症して長引く傾向にある。 ・夏場の免疫力低下が大きく関係しているらしい。 ・温度や湿度の条件(夏風邪ウイルスは、高い気温,高い湿度を好む)が整えば 急激にその数を増やして悪さをすることがある。 →このあたりが、夏風邪が長引く原因になっているかもしれません。 ●夏風邪対策 では、夏風邪を予防するためにはどうしたらよいでしょうか? 冬の風邪にも共通で一般的なこととして‥‥ ・休養(十分な睡眠) ・ストレスが重なったら、リフレッシュで発散を! ・規則正しい生活 ・バランスの良い食事 ・十分な水分補給(cf.ビールは、飲んだ分以上おしっことなって体の外に出てしまうので 残念ながら水分補給にはなりません。) ここで夏だから気をつけたい項目をズバリ言うと‥‥ ・部屋の環境(温度と湿度)を整える。 →夏風邪のウイルスが高い温度と湿度を好むことから考えると、 部屋の環境を気持ちよくさせることは本当にピッタシの考え方です。 →この意味は、必ずしもエアコンがないとできない というものでもありません。 風通しなど工夫するだけで、かなり違う。 ☆とはいうものの、エアコンの快適さを上手に利用したい。 (私も体験してみたのですが、外の気温があまり高くないとき、 (エアコンの)除湿機能だけでも結構快適でしたょ。) cf.子どもがいたずらで、リモコンの設定を冷房から暖房にしていることがあるそうです。(笑) ●夏風邪と紛らわしい病気 確かに、夏風邪は長引くことが多いもの。 でも、そのことだけにとらわれてばかりではいけない例も、まれながらあります。 ・カビによるアレルギー反応 ・耳鼻科的な病気(中耳炎,副鼻腔炎(ちくのう症),花粉症など) など ☆風邪症状が長引いているときは、思いきって医師の診察を受けて下さい。 思わぬ事態の解決方向へ進むかもしれません。 |
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